ビデオ撮影の難しさ

a0001_009076_m最近の一眼レフは普通にビデオ撮影ができます。
写真撮影に慣れてくると「次はビデオ撮影にチャレンジ!」という方も多いと思います。

私の場合は全く逆で、最初はビデオ撮影からスタートしました。
仕事でビデオカメラを操作する必要が出てきたので、知識ゼロの状態で担当者からいろいろと説明を受けて、試行錯誤しながら撮影していました。

写真撮影とビデオ撮影は共通する部分も多いですが異なる点も多々あります。

適正露出
写真の場合は絞りとシャッタースピードで適正な露出を設定します。
ビデオの場合も基本的にはそうなのですが、シャッタースピードが写真ほど自由に設定できません。
動画は基本的にパラパラ漫画と同じ仕組みなので、一秒間に映像を何枚も切り替えることで動画として見せています。
基本的には毎秒24~30枚程度使うことが多いです。
これより少ないと動きがカクカクしてしまって、動画が滑らかでなくなります。
基本は1/60秒に設定することが多いです。

なので露出は絞り(なぜかアイリスと呼ぶことが多い)で設定することがほとんどでしょう。

フリッカー(ちらつき)が出る場合はシャッタースピードを調整してフリッカーを消します。

手振れ
写真撮影はシャッタースピードが長くなる場合、あるいは望遠で撮影する場合は手振れが気になるので、その場合はなるべく三脚を使います。
しかしビデオの場合は無条件で三脚を使うことをお勧めします。
動画はぶれてしまうと視聴者が内容に集中できなくなるからです。
ただし三脚がたてられない場合や移動しながらの撮影では仕方ないので手持ちカメラとなります。
この場合はカメラがぶれないように歩く練習をしましょう。
もちろん臨場感を出すためにあえてブレを目立たせるという手法もあります。

手持ちカメラの場合は絞りを絞る、広角にするなど「ピントが合いやすくする工夫」をしましょう。
肩に担ぐショルダーカメラの場合は頭を使ってカメラを固定するといいでしょう。


ビデオには音が入れられます。
入れなくてもいいかもしれませんができるだけ入れましょう。
BGMだけでいいなら撮影中は録音不要です。後でFinal CutやPremiereで音入れをすればいいだけです。
撮影中の音も録音したいならマイクが必要です。
カメラ付近の音だけを拾いたいならカメラ付属のガンマイクでいいですが、インタビュー撮影などをするならワイヤレスマイクもあるといいです。

撮影後に録音できていなかった!ということがないように撮影時の音声チェック(チャンネルチェック)は必ず行いましょう。

照明
写真の場合はストロボ(フラッシュ)があればいいですがビデオの場合はストロボではだめです。定常光でないと使えません。最近はLED製品でいいものが出ていますので検討しましょう。
写真撮影の照明は定常光でもいいので、そちらを買ってしまうというのも手です。
定常光だと赤目になることがありません!

三脚
先ほども言いましたが必ず三脚を使って撮影してください。パンやティルトなどの動作を入れる場合は三脚の「パン棒」を使います。
このパン棒ですが写真撮影の三脚にはありません。なので必ず「ビデオカメラ用の三脚」を買いましょう。
撮影中にカメラを動かす必要がないなら写真撮影の三脚でOKです。

縦位置と横位置
写真は縦位置でも横位置でも撮影できますが、ビデオは縦位置で撮影しません。
縦位置の画角で撮影したい場合はティルトで動かすといいでしょう。

加工
写真データの場合はPhotoshopなどで加工します。
一方、動画データはPremiereなどで加工(編集)します。
加工せずにノーカットで完成させる場合もありますが、2カメや3カメで撮影した場合は必ず編集しないといけませんし、テロップやBGMなども入れたいでしょう。
なので編集ソフトは必須です。
Photoshopに廉価版のElementsがありますがPremiereにもElementsがあります。
最初はElementsで試すといいでしょう。
PremiereでなくAfterEffectsでもある程度編集できますが、2カメ、3カメでの撮影データを編集するならPremiereが楽です。
(偉そうなことを書いていますが私はPremiereを使ったことはありません…)

連続撮影の制限
実は一眼レフでの連続撮影時間は制限があります。
大抵20~30分まで撮影すると自動で録画停止します。
これは欧州へ輸出する際の関税が理由です。
簡単に言うと「一眼レフカメラは写真撮影の機械であって、動画撮影はおまけです」ということにしないとメーカーが困るからです。

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20120517/1041055/

市販されているビデオカメラはもちろんそんなことはなく、記録メディアの容量が許す限り何時間でも連続撮影できます。
なので長時間回し続ける撮影がしたい場合は一眼レフでなくビデオカメラを買うべきです。

ファイルフォーマットが理由で4GBまでの制限があるものがありますが、それはまた全然別の話です。

総括
個人的にビデオ撮影は写真撮影に比べて難しいと思います。機材も色々と必要ですし。
試しにやったとしてもせいぜい「お父さんが撮影した運動会ビデオ」のようなものしかできなくて、がっかりする人も多いです。
もしプロの作品のように仕上げたいなら専門学校に通うのが手っ取り早いです。
趣味でやっている方も写真に比べたら格段に少ないと思います(写真撮影の教室は多数ありますがビデオ撮影は皆無)。

それでも勉強したいという方は参考図書を一冊挙げておきますのでチェックしてみてください。書店に行けば他の参考図書も一応ありますが、写真撮影の本に比べるとかなり少ないです。

雑誌だとビデオサロンとビデオαですね。これは有名かもしれません。